Meta QuestをMacBookに繋ぐことで外部ディスプレイの代わりに使う方法について紹介する。
自称ミニマリストとして、大きなディスプレイを部屋に置くことは美学に反する。 また、どこでも同じデスク環境で作業できるのも重要であると考えている。 そのため、VRヘッドセットで作業環境を作れるならばそれ以上の喜びはない。
そして、それを可能にしてくれそうなアプリを発見したのでその紹介から始める。
Meta Quest 3 (512GB)
Meta Quest 3S (128GB)
Immersed の使用感を紹介
Immesedの導入方法は公式サイトにお任せする。 ここでは実際の使用感を見ていく。
手のひらを向けるとメニュー表示される。
ここで仮想モニタの解像度や配置等を変更できる
手で掴んで配置変更、ハンドトラッキングも一応できる
Immersed + Macbook:実用性
空間的な自由度
最大のメリット。狭いスペースでも複数の大きな モニター環境で作業できるのは大きなメリット。遠方に外出する時も同じ環境で作業できる利点もある。そして、画面の縦置きもできるのでコーディング等の縦画面が向いている作業する人にも良い。そして、複数のモニターを購入して配置するのと同じような水準の価格で買える。
ちなみに、遠征中に新幹線でMetaQuestを装着して作業していたら、同乗者に笑われた。
没入感
外界をシャットアウトすることもできる(もちろんMRモードにして現実世界に仮想モニターを追加することも可能な)ので集中できる。精神と時の部屋である。 実際スマホの画面はほぼ視界に入らなくなったので気が散ることもなくなった。
Immersed + Macbook:課題
遅延が気になる
時々、マウスカーソルや画面遷移にカクつくのが結構気になる、有線モード(USB Wired)でもあまり変わらないのでそういう仕様なのだろうか。
また、音をMeta Questで再生しようとすると更に遅延が大きくなる。 ちなみに、このラグに関してはHorizon Workroomsのようなアプリではあまり感じない。多分Immersed由来の問題だと思われる。
リフレッシュレートが低い
60Hz維持できていないように感じる(体感なので感じるだけかもしれないが)。 少なくとも120Hzは出ていないので高リフレッシュレートのモニターを普段使っている人は気になるかもしれない。
視界の全てを覆っているので、リフレッシュレートの低下は酔いにも繋がる。
解像感が低い
FHD、27インチのモニターを見ているような解像感。 常に、MacbookのRetinaディスプレイを見慣れている人からすると、ザラつきを感じるのは間違いない。
テキストはまともに読めないと思っておいた方が良い。 基本的に文字が潰れてしまうので、文字を大きくする必要がある。 しかし、文字を大きくしたら作業スペースは減る(実質的に擬似解像度が小さくなる)ので本末転倒なのである。
ハンドトラッキングの精度が悪い
安定性が皆無。 すぐに手は消えるし、ポインタは明後日の方向を指し示すし、コントローラー使わないとストレスが大きい。 しかし、わざわざコントローラーに持ち替えるのも面倒。
身体的負担が大きい
MetaQuest3。重いです(AppleVisionProなんてこれより100g重いらしいので大変そう)。そのため、肩と首に負担がかかる。
そして、こちらは慣れもありそうだが眼精疲労。常に意識的に少しの力を目にかけ続けないとピントがズレるので結構疲れてしまう。
今のところ、1日2時間ぐらいで限界かなと言った感じ。
Immersed + Macbook:期待
解像感の改善が最も大きな課題で、これはハードウェア依存の部分が大きい。
macOS上のImmersedは、ダミーのディスプレイを作成しそのフレームを画像としてMetaQuestに送っているように見える。HDMIやDisplayPortのネイティブ出力とは処理系が異なるように思えるため、処理をよりネイティブに近づけられれば遅延は減るかもしれないが、技術的には難しいのだろう。Windows環境では状況が異なる可能性がある。
MetaQuestを100%モニター代わりにすることはできない
これをメインの作業環境にするにはまだ難しいと感じるのが正直な感想である。
正直に言って、4Kモニター1枚とMetaQuest3のどちらを選ぶかと問われれば、迷わず4Kモニターを選ぶだろう。
これは、上述の課題点や、MetaQuestを付け、Immersedを立ち上げるまでが面倒くさいことに由来している。
Meta Questを被って、Immersedを立ち上げて、パソコンの方もセットアップして… という一連の作業が面倒くさくなってしまった。 それで作業効率が爆上がりするなら良いのだが、ラグいし文字読めないし、使わないなというのが正直な感想。
とはいえ、全く使えない訳ではないのでこういう類の物に興味がある人や大きなものを減らしてみたい人は一度試してみるのも良いと思う。 また、映像作品に関してはむしろ綺麗に見えるので、文字が多く絡まない業種なら作業空間を大きくできるメリットだけ享受できて良いのかもしれない。 Youtuberだと絶賛している人が多い気がしたのでそのような考察をしておく。
Meta Quest 3 (512GB)
Meta Quest 3S (128GB)